2018年3月10日

平昌2018パラ(2日目):バイアスロン

入賞者ゼロも、上昇気流のきざし

999 | 障害者スポーツ専門情報サイト sports news

新田のんの、強風のなか、ミス2つだけの射撃に手応え

9日に開幕した平昌2018パラリンピック冬季競技大会は10日、競技が一斉にスタート。バイアスロンは男女スプリント(男子7.5km、女子6km)が行われ、日本から6選手が出場した。朝から青空が広がり気温も上昇し、2日前に降った雪が緩んだ。また、風も強く舞うという、スキーにも射撃にも難しいコンディションのなか、日本勢は9位(2人)が最高位。だが、4年に1度の大舞台の初戦を終えた選手たちからは今後の活躍が期待できる表情がうかがえた。

なかでも、「すごく嬉しかった」と充実の笑顔を見せたのが、パラリンピック初出場の新田のんの(21=北翔大学スキー部)だ。シットスキーと呼ばれるそりに座って滑る「座位」カテゴリーに出場した新田は日本勢の中では”トップバッター”で登場。結果は15人中13位だったが、スプリント女子は2kmのコースを3周する間に射撃(5発)を2回行い、的を外した数だけペナルティ―ル―プ(150m)を周回しなければならない。新田のミスは1発ずつ合計2つ。

「横風があるなかで、もっとペナルティーがつくかと思ったが、2回だけ。(パラリンピック)初レースで緊張はしたが、バクバクではなかった。初戦はすごくいい気持ちで終えられたので、次も後悔のないように走りたい」

ノルディックスキー代表のなかでは唯一、第2次発表で代表入りを果たした新田。荒井秀樹監督によれば、この日のレース出場も実績やポイントなどから、わずか2日前に正式エントリーがかなったという。「射撃もまとめてくれて、善戦した」と監督も評価。大舞台で手応えあるスタートを切った新田は、残る3レースでさらなる高みを目指す。

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懸命に上り坂を駆け上がる星澤克

新田のほか、初出場は2選手。2.5kmのコースを3周回する男子の立って滑る「立位」カテゴリーに出場した星澤克(18=北海道立命館慶祥高等学校)は左腕に障がいがあり、右手一本のストックで滑る。17人中最下位だったが、「(大舞台の)雰囲気にのまれず、普段通りにできたことは収穫。(次も)苦しいレースになることは承知だが、この雰囲気のなかで戦えることを幸せに思いながら、戦いたい」と前を向く。
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集中してライフルを構える高村和人

また、男子視覚障がいカテゴリーの高村和人(35=岩手県立盛岡視覚支援学校)は藤田佑平ガイド(25=早稲田大学大学院)の先導を受け、気温が上がって緩みザクザクした悪雪も転倒なく走り切った。

(17人中)15位だったが、「(同コースで行われた)昨年のプレ大会では6回転んだので、よかった」と自身の成長に手応えを得た。この先、得意の長距離系種目で上位進出をうかがう。

荒井監督は、「入賞者は出せなかったが、チームに動きが出てきた。これから立て直して頑張りたい」と次戦以降での巻き返しを誓った。

※競技方式
・1周ごとに1回射撃(1回5発)を2回行う。射撃にはペナルティーがあり、ミス1発につき1周150mのペナルティーループを周回しなければならない。
・実走タイムに障がいクラスごとに設定された係数(ハンデ)を掛けた計算タイムで競う。

【日本選手結果一覧(1日目)】
記録内のPはペナルティー数(射撃で外した数)。()は内訳
  例)P=1(0+1)=ペナルティー1(1回目+2回目)
■立位(男子/7.5km)
9位 佐藤 圭一 (LW8/38/エイベックス株式会社) 20分28秒1 P=1(0+1)
17位 星澤 克 (LW8/18/北海道立命館慶祥高等学校) 23分56秒9 P=4(1+3)

■視覚障がい(男子/7.5km)
15位 高村 和人(ガイド:藤田 佑平)(B1/35/岩手県立盛岡視覚支援学校) 25分46秒2 P=2(1+1)

■座位(女子/6km)
13位 新田 のんの (LW10.5/21/北翔大学スキー部) 27分30秒2 P=2(1+1)

■立位(女子/6km)
9位 阿部 友里香 (LW6/22/日立ソリューションズ) 19分31秒9 P=0
13位 出来島 桃子 (LW6/43/新発田市役所) 20分54秒5 P=3(1+2)

(文・星野 恭子、写真・竹内 圭)

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