2018年3月14日

平昌2018パラ(6日目):クロスカントリースキー

新田佳浩、8年ぶりにメダル。「金でなくて、悔しい」

999|障害者スポーツ専門情報サイト sports news

ゴール前で激しく競り合う新田佳浩(写真左)

平昌パラリンピック大会6日目の14日、男女スプリント・クラシカル(男子1.5km、女子1.1km)が行われ、日本から7選手(男子5、女子2)が出場。1998年長野大会以来6大会連続出場のエース、新田佳浩(37=日立ソリューションズ)がゴール前の接戦で粘りを見せ、男子立位カテゴリーで銀メダルを獲得した。

新田にとっては2010年バンクーバー大会金メダル以来のメダルだったが、「悔しい。金じゃないとダメ。その思いだけでずっとやってきたので・・・。なんで取れなかったんだろう」。ゴールして倒れ込みながら、涙が頬を伝った。

レースは新田の想定通り、順調に進んだ。24選手が出走した予選は2位で通過。つづく準決勝でも2組目6人中のトップタイムで決勝に進出した。決勝ではスタートから積極的に力強く滑り出し、得意の上りでトップに立つと、そのまま先頭をキープし、レースは終盤へ。坂を下り、最後の直線では上位3選手がもつれるようにデッドヒートとなる。新田がすぐに一歩抜け出すも、後方から追い上げてきたカザフスタンの選手にかわされ、2位に終わった。

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ゴール前では4選手が並ぶ大接戦

新田は得意の上りでリードし、逃げ切る作戦だったが、コース設定が大会直前で変更となり、上り坂が2つから1つに減り、比較的平坦なコースになった。そのため、左前腕部がなくストック1本使いの新田より、脚に障害があるが、両手ストックのカザフタン選手の推進力に分があった。

後方にいたはずの気が付いたら、カザフスタンの選手が左側にいた。「いつかくるとは思っていたので、逃げ切れるだけの差をつけておきたかったが…」と新田は悔しさをにじませた。

とはいえ、直線に入ったときに並んでいた2選手とは長年のライバルであり、2年前には同じ種目でゴール前の競り合いに敗れた苦い思い出があった。だが、今回は抜かれ掛けても踏ん張り、抜き返した。

「37歳にして、まだ成長していると思った。大きな収穫」と、悔しさの中にも手応えを見出し、前を向く。

新田のメダルは、バイアスロンを含めたノルディックスキー陣にとっては今大会初のメダルでもあり、「いい流れは作れたかな。チームとしてリセットし、(皆で)もう一度、上位を狙っていければ」

大会はあと4日。新田は17日に10kmミドルを残す。「ミドルは確実に金メダルを獲れると思っている。その準備はしてきた」

狙った種目で銀メダルに終わった悔しさと、バンクーバーから8年、自身の身体をいじめ抜いた成果を、すべて出し切り、今度こそ8年間夢に描いてきた表彰台の頂点に立つつもりだ。

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今後の飛躍が期待できる川除大輝

また、そんな新田の背中を追いかける、川除大輝(17=富山県立雄山高等学校)も躍動した。パランピック初出場ながら、予選は全体5位と好タイムで抜け、準決勝に進出した。懸命の走りにも結果は組5位で決勝進出は逃したが、「今、もっている力は出しきれたので、やりきった感がある」と達成感あふれる表情で話した。

ノルディックスキーはこのあと、16日にバイアスロン・インディビジュアル、17日にクロスカントリースキー・ミドル、18日にはミックスリレーなど団体戦2種目が行われる。

●競技方式
 予選を行い、準決勝、決勝を行うノックアウト方式
 予選上位12人が準決勝へ進出、2組に分かれて決勝進出を競う
 各組上位3人が決勝へと進み、決勝は選6手で競う (入賞は6位まで)

【日本選手結果一覧(6日目)】
■立位(男子/1.5km)
2位 新田 佳浩 (LW8/37/日立ソリューションズ) 4:20:5
9位 (準決勝敗退) 川除大輝 (LW5/7/17/富山県立雄山高等学校)
18位 (予選敗退) 岩本 啓吾 (LW3/22/東京美装興業株式会社)
19位 (予選敗退) 星澤 克 (LW8/18/北海道立命館慶祥高等学校) 

■視覚障がい(男子/1.5km)
15位 (予選敗退) 高村 和人(B1/35/岩手県立盛岡視覚支援学校) (ガイド:藤田 佑平)

■座位(女子/1.1km)
21位 (予選敗退) 新田 のんの (LW10.5/21/北翔大学スキー部)

■立位(女子/1.1km)
13位 (予選敗退) 阿部 友里香 (LW6/22/日立ソリューションズ) 

(文・星野恭子、写真・竹内圭)

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